翠渓会静岡支部・支部釣行(西部)【第七陣】2
翠渓会静岡支部・支部釣行(西部)【第七陣】2
『郷愁の川は今 その2』2
【釣行記】続きです。 車止めからは、しばらく山行だ。最初は、川を近くに見ながらだが、道はどんどん高度を上げて行き、川から離れていく。大分奥まで入ってから、途中の枝分かれ地点で久し振りに川に近付いた時には、水は澄んでいた。源流の濁りは、大丈夫みたいだ。 ようやく、川への降下地点に到着。獣道らしき踏み後を辿って、50mほど下の川床に降りる。師匠に記憶では、降りた所はすばらしき源流の筈だった…。しかし、5年前の面影はなく、土砂が出ていて、アマゴが泳いでいるのが見えた淵はすっかり埋まっていた。山道を歩いている途中でも、所々植林した後の斜面が崩れているのが見えたので、大雨の度に川に流れ込んでいるのだろう。師匠は源流だけでも天然林を残しておけば、こんなに酷くはならないのに、とよく言っている。 しょうがないので、深みが残っているカーブのブッツケや大岩の裏を探るが、アタリなし。先行していた師匠は、枝沢に入って行った。すぐに騒いでいるので近付くと、20cmクラスのアマゴを上げていた。後から聞いた話だが、実はこの沢は山道と交差していて、道より上がよい渓相になっているそうだ。師匠はそれを知っているので、沢なら魚が残っているかもと思い探っていたそうだ。 その後も本流では、ほとんどアタリ無し。たまに出るのはチビアマゴで、沢から落ちたものだろう。さらに上流に遡行すると、少しずつであるが土砂が減ってきた。師匠がアマゴではここが最後の良いポイントと言う、階段状の淵が連続するポイントに到着。早速師匠が20cmクラスを釣り上げる。自分もすぐ上の淵でそれよりも小さめを上げる。この辺りの魚は健在の様だ。すると師匠が何やら悔しがっている。どうも大物を掛け損ねた様だ。ここまで比較的小型が多かったので、もしかしたら親魚だったかもしれない。 アマゴ止め滝を越えると、川の角度がきつくなってきた。ここからは、イワナのみとの事だが、アタリは無し。渓相は険しくなってきており、滝場やゴルジュも現れた。 そうこうする内に、本日の終了地点である小沢に到着。自分は休憩と登りの準備に入っていたが、師匠は出合いの小滝に竿を出していた。するとなんと8寸クラスのイワナを上げた。ほとんど深みの無い淵だが、源流イワナなら居る可能性大とみたそうだ。自分もその上を譲ってもらい、小さな流れの中から20cmクラスのイワナを上げた。 やっぱり源流では師匠には敵わないと、しみじみ感じた釣行だった。